金市場方面:
先週、金はアメリカの5月CPIデータと連邦準備制度理事会(FRB)の会合の影響を受け、大幅な下落は見られませんでした。
経済データは早期利下げの基盤を築いているものの、FRBの関係者間での意見の相違がますます顕著になっています。沈黙期間後に最初に登場した2人のFRB関係者は利下げに対して異なる見解を示しました。クリーブランド連銀のメスター総裁は、データが喜ばしいものの、アメリカのインフレリスクは上向きであり、1度の利下げが適切だと考えています。
シカゴ連銀のグールズビー総裁は、5月のCPIは非常に良好であり、インフレ抑制において大きな進展がありました。インフレが引き続き緩和すれば、FRBは金利を引き下げることができ、経済が完全に後退するのを避けることができるでしょう。
テクニカル面:金の週足は陽線で終わり、3週連続の陰線が終了しました。先週は2295-2341ドルの範囲内で変動し、上方は2341ドルを超えれば2360-2380ドルの範囲を目指します。下方は2300ドルのサポートに注目です。
原油市場方面:
アメリカエネルギー情報局(EIA)と石油輸出国機構(OPEC)はともに2024年の原油需要成長予測を上方修正し、世界の原油需要が日量220万バレル増加すると見込んでいます。国際エネルギー機関(IEA)は比較的保守的で、今年の原油需要成長予測を日量100万バレルに引き下げました。
アメリカ商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、6月11日までの週にWTI原油の投機的純買い越しが42,488枚増加し、160,889枚に達しました。インターコンチネンタル取引所(ICE)のデータでは、ブレント原油の投機的純買い越しが26,008枚増加し、71,686枚に達しました。市場は原油価格の上昇に対して信頼を持っていることを示しています。
テクニカル面:先週の原油は上昇を続け、方向は強気で、トップシグナルは見られません。短期的には、77.60-79.30ドルの範囲内で変動しており、77.60ドルを下回らなければ、引き続き上昇する可能性が高いです。