定義:株価は株式市場での取引価格を指します。企業の価値や将来見通しに対する投資家の総合的な予測の反映であり、市場の需給関係の直接的な表れでもあります。
分類:
- 市場価格(Market Price):証券取引所での株式の現在の価格。
- 額面価格(Par Value):株式発行時に定められた額面金額で、市場価格とは通常異なります。
- 発行価格(Issue Price):株式の初公開(IPO)時の価格。
- 終値(Closing Price):取引日の終了時の最後の取引価格。
計算式:
- PER(株価収益率, Price-Earnings Ratio):株価を一株当たりの利益(EPS)で割ったもの。
- PBR(株価純資産倍率, Price-Book Ratio):株価を一株当たりの純資産(Book Value)で割ったもの。
影響要因:
- 企業業績:企業の収益力と財務状況は株価に直接影響します。収益見通しの向上は株価を押し上げることが多いです。
- 市場の需給:株式市場の需給関係が株価を決定する直接的な要因です。需要が供給を上回ると株価は上昇し、その逆も然りです。
- 経済環境:マクロ経済情勢、金利水準、インフレーション等の経済要因は株価に大きな影響を与えます。景気の良い時期には株価が一般的に上昇します。
- 業界の見通し:業界の発展見通しと市場環境は企業の株価に顕著な影響を与えます。見通しの良い業界の企業株価は通常良好に推移します。
- 投資家心理:市場のムード、投資家の信頼感、市場の予測などの心理要因も株価の変動に重要な影響を及ぼします。
重要性:
- 投資判断:株価は投資家が株式売買を判断するための重要な指標です。適正な株価評価は投資家が価値投資を行うために役立ちます。
- 企業の資金調達:株価の高低は企業が株式市場を通じて資金を調達する能力とコストに直接影響します。
- 株主の財産:株価の上下は株主の財産に直接影響します。高い株価は通常、株主の富の増加を意味します。
- 市場の健康状態:株価の水準と変動は証券市場の健康状態を測る重要な指標の一つです。
関連指標:
- 一株当たり利益(Earnings Per Share, EPS):企業の純利益を総株数で割ったもの。
- 時価総額(Market Capitalization):株価に総株数を掛けたもので、企業の総時価総額を反映します。
- 配当利回り(Dividend Yield):一株あたりの配当金を株価で割ったもので、配当のリターン率を示します。
会計処理:株価は会計処理に直接関与しませんが、株価の変動は株式関連の財務処理に影響を及ぼすことがあります(例:ストックオプション、公正価値測定など)。