水曜日(10月9日)、現物金価格は大幅に約15ドル下落し、連続6日間の下落傾向を続けた。米連邦準備制度理事会(FRB)の最新議事録の公表により、市場は11月にFRBが金利を据え置くとの予想が顕著に高まり、ドルが強くなる一方で金価格が打撃を受けた。水曜日の終値では、現物金は1オンスあたり2,607.71ドルで、0.54%の下落となった。
FRBの9月の議事録は、利下げ幅に関する内部の意見の違いを明らかにした。最終的には50ベーシスポイントの引き下げが決定されたが、幾人かの役員は25ベーシスポイントの穏やかな引き下げを主張していた。これにより、市場は将来の金融政策の方向性についてより慎重になっている。CME「FRBウォッチ」ツールは、11月に25ベーシスポイント引き下げの確率が前日の85.2%から75.9%に低下し、金利が維持される可能性がさらに強まったことを示している。
米国の国債利回りとドル指数の上昇に伴い、金市場は大きな圧力に直面している。10年国債の利回りは4.062%に上昇し、ドル指数は102.90に達し、8月以来の最高水準となった。トレーダーたちは木曜日に発表される予定の米国の9月消費者物価指数(CPI)に注目しており、その結果は市場がFRBの次の行動を判断する要因となる可能性がある。
市場は米国の9月CPIの前年同月比伸び率が2.3%に降下し、コアCPIは前月比で0.2%上昇すると予測している。さらに、新規失業保険申請件数も市場の注目点であり、申請件数が23万人に増加すると予測されている。
アナリストは、金価格が現在の弱気トレンドにあることを指摘している。もし金価格が1オンスあたり2,600ドルを下回れば、さらに2,550ドルまで下落する可能性がある。反対に、金価格が回復して2,650ドルを超えれば、2,670ドルやそれ以上の水準を挑戦することも考えられる。