中国国家統計局が公開したデータによると、2024年3月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で0.1%増加し、前回の0.7%から明らかに縮小しました。このうち、都市部では横ばい、農村部では0.1%の上昇が見られました。食品価格は2.7%下落し、非食品価格は0.7%上昇しました。サービス価格は0.8%上昇しましたが、消費財価格は0.4%下落しました。
また、月次データによると、3月のCPIは前月比で1.0%下落し、前月の1.0%上昇から反転し、3ヶ月ぶりに下落に転じました。このデータは、祝日後の消費需要の季節的な後退と市場供給の全体的な充足によるものと解釈されています。
食品価格の詳細な分析では、3月の食品・飲料価格は前年同月比で1.4%下落し、主に卵の価格が8.9%、豚肉の価格が2.4%それぞれ下落した影響を受けています。生鮮野菜の価格は前年同月比で11.0%下落し、豚肉の価格は前月比で6.7%下落しました。これらのデータは、CPIの下落に約0.40%の寄与をしています。
食品以外の他の7大カテゴリーの価格は前年同月比で上下し、その中で、その他の品目とサービス、教育文化娯楽、衣類の価格が上昇し、医療保健、生活用品とサービス、居住価格も上昇しました。
工業面では、同期間の工業生産者出荷価格(PPI)は前年同月比で2.8%下落し、前月比で0.1%下落し、前月の0.2%下落から若干改善しました。第1四半期の工業生産者出荷価格は前年同期比で2.7%下落し、購入価格は3.4%下落しました。中でも、採掘業の価格は前年同月比で5.8%下落し、黒色金属材料の価格は前月比で1.6%下落しました。これらのデータは、工業分野の下向き圧力が依然として大きいことを示しています。
3月の中国経済データは、CPIの前年同月比の増加速度が明らかに鈍化し、前月比での増加速度が低下に転じたことを示しています。工業製品の供給は比較的充分ですが、価格の下落幅はやや縮小しています。また、食品価格の下落がCPI全体の上昇をある程度抑制しています。