カナダの9月の貿易赤字は市場予想を上回り、12億6000万カナダドル(約9億800万米ドル)に達し、これで7か月連続で貿易赤字が記録されました。カナダ統計局によると、この赤字は主に主要貿易相手国(米国を除く)への輸出の減少、特に金属および非金属鉱産物の輸出の顕著な減少によるものです。9月の総輸出量は1.4%小幅増加しましたが、輸出価格が1.5%下落したため、総輸出額はわずかに0.1%減少しました。
9月の貿易データはまた、カナダの国境サービス庁が行う評価および収入管理のデジタル化の影響も受けており、より多くの推定手法に依存する結果となりました。以前の分析では赤字は8億カナダドルと予測されていましたが、8月の貿易赤字は14億7000万カナダドルに上方修正されました。
具体的には、9月の金属および非金属鉱産物の輸出が最も大きく減少し、5.4%の減少、特に未加工金の出荷量は15.4%減少しました。輸入に関しては、9月の総輸入額は0.4%減少し、主に金属および非金属鉱産物の輸入が12.7%減少しました。これは国内需要の減少と経済成長の鈍化を反映しています。高金利がこれらの課題をさらに悪化させています。6月以来、カナダ中央銀行は4回連続で利下げを行っており、現在の政策金利は3.75%です。市場は、12月11日の次回金融政策会議で50ベーシスポイントの利下げの可能性があると予測しています。
データによると、9月のカナダの総輸出額は638億8000万カナダドル、輸入額は651億4000万カナダドルでした。総じて貿易赤字が発生していますが、カナダの対米貿易黒字は8月の78億2000万カナダドルから9月の82億9000万カナダドルに拡大しています。米国はカナダの最大の貿易相手国で、米国からの輸入は全輸入の60%を占め、前月から0.8%増加しています。その一方で、カナダドルの対米ドル相場は若干強まり1.3876となり、カナダ2年物国債の利回りもわずかに上昇し3.134%となりました。