裁判終了:SBFには25年の懲役と莫大な罰金が下された
3月28日、マンハッタンの連邦裁判所の地方裁判官Lewis A. Kaplanは「アメリカ史上最大の金融詐欺事件」の結果を最終的に発表した。暗号通貨業界の大物Sam Bankman-Fried(SBF)が、FTX取引所の詐欺共謀、資金洗浄など7つの容疑で25年の懲役刑に処され、110億ドル以上の資産が没収された。
SBFの刑期が12.5年に短縮される可能性
SBFが最大110年の懲役に直面しているが、連邦法によると、最終的に刑期が12.5年に短縮される可能性がある。アメリカの連邦刑務所システムには正式な仮釈放制度はないが、囚人が良好な行動を示した場合、刑期から最大で年間54日減じられることがある。そのため、SBFの実際の服役期間は、刑務所内での行動によって決まる。
SBFは刑期を軽減しようと努力する
判決前に、SBFは自らの刑期を軽減しようとした。彼の弁護士は、6.5年の懲役のみを求め、SBFが良心的かつ寛大な人物であることを証明しようとした。しかし、Kaplan裁判官はこれに否定的で、SBFが真に反省しているわけではなく、結果に対してただ後悔しているだけだと考えた。
検察官は資金の不正使用を指摘
裁判の過程で、検察官はSBFがFTXの資金を不正に使用し、転送し、個人および企業の違法な活動に用いたと指摘した。SBFは、高リスクの投資を行い、政治への寄付、高価な不動産の購入などを行ったとされる。さらに、市場や顧客からの圧力に直面したときに、借金を返済するために誤った手段を取り、これがFTX取引所の破産と倒産、顧客が約100億ドルの損失を被る結果につながった。
SBFは控訴を検討
この判決結果に不満を持ったSBFは、控訴を検討すると述べた。検察官が最初に要求した刑期よりも短くなったとはいえ、これは重大な判決と見なされ、暗号通貨分野で有罪判決を受けた人物は厳しい結果に直面するというメッセージが送られた。