市場回顧
焦点要闻
中国市場
1、中国の中央銀行、10月末の外貨準備が0.44%減少
為替レートの換算と資産価格の変動等の複合的な影響により、10月の外貨準備規模が減少し、黄金準備が12ヶ月連続で増加。国家外貨管理局の統計データによると、2023年10月末時点での外貨準備規模は3兆1012.2億ドルで、9月末に比べて138.5億ドル減少、減少率は0.44%。10月末の黄金準備は7120万オンス(約2214.57トン)で、月間で74万オンス(約23.02トン)増加、これで12ヶ月連続の増加となり、累計で856万オンスの増加となった。
2、四つの省庁が共同で住宅企業の資金調達ニーズを調査
中国人民銀行、住宅・都市農村建設部、金融監督管理局、証券監督管理委員会は、数社の住宅企業と座談会を開催し、業界の資金状況と企業の資金調達ニーズを把握。参加企業には、万科、保利、華潤、中海、龍湖、金地などが含まれる。また、中国人民銀行は中央の金融工作会議の指示に積極的に対応し、「第二の矢」のプロジェクトとして、民間の不動産企業の債券資金調達を支援する取り組みを持続的に強化。最近では、新城控股、美的置業、卓越商管等の民間住宅企業の債券発行を支援し、同時に龍湖、金輝、華宇、新希望地産などの多くの民間住宅企業の債券発行プロジェクトが順調に進行中。
3、国家発展改革委員会が国家統一大市場の建設を確実に
国家発展改革委員会、市場監督管理総局が国家統一大市場の建設推進会議を開催。会議では、国家統一大市場の加速化は新たな発展の体制を構築する基盤であり、経済の持続的かつ安定した改善を推進する現実的な要求であることが指摘された。さらに意識を高め、責任を明確にし、具体的な行動で着実に実施し、迅速に行動し、具体的な対策を講じ、良い結果を出す必要がある。
海外市場
1、イスラエルの首相はガザ地帯の安全を「責任を持って」管理すると述べた
イスラエルのネタニヤフ首相はメディアのインタビューで、イスラエルがパレスチナのイスラム抵抗運動(ハマス)との戦闘を終えた後、ガザ地帯の安全を「全面的に責任を持って」管理し、「期間未定」で続けると述べた。イスラエルはハマスを権力から追放し、その軍事力を破壊することを誓ったが、イスラエル及びその同盟国のアメリカは具体的な続行計画を明らかにしていない。しかし、ネタニヤフのこの発言は、対立が終わった後のガザ地帯の管理をイスラエルが継続することをこれまでで最も明確に示したメッセージである。
2、オーストラリアの中央銀行が6月以降で初めて利上げ
オーストラリア準備銀行(中央銀行)は、給続くインフレ問題に対処するため、基準金利を4.1%から4.35%に引き上げることを決定した。オーストラリア準備銀行のミシェル・ブロック総裁は、総裁就任以来、初めての金利引き上げであると述べ、インフレ問題への対処に全力を尽くす必要があると指摘した。ブロックの声明では、オーストラリアのインフレ率が依然として高水準を維持しており、数ヶ月前の予想よりも持続的であることが指摘されている。
3、米連邦準備制度の幹部が利上げの必要性を継続的に表明
米連邦準備制度(Fed)の幹部たちは、利上げへの呼びかけが継続していることを示し、一様に米国債の利回りをしっかりと監視している。特に連邦準備制度理事のボーマンとミネアポリス連邦準備銀行総裁のカシュカリが鷹派的な発言を行い、今後も連邦準備制度が利上げを可能とする提言をしている。これは、ドルの上昇を支え、原油や金などの商品価格に圧力を与えた。役員たちは一般に、インフレが依然として過高であり、インフレ抑制が最優先任務であると述べている。多くの人が、債券市場の利回り上昇が金融環境の引き締まりにつながっていると言及している。
4、共用オフィス大手WeWorkが破産保護を申請
かつてユニコーン企業と称され、市場価値が470億ドルに達したこともあるオフィス共有企業WeWorkが、近年の巨額の損失による膨大な負債と重いリースの負担から脱するため、アメリカで正式に破産を申請した。WeWorkのCEO、David Tolleyは、同社の債権者の約90%が債権を株式に転換することに同意し、同社の約30億ドルの負債を消滅させたと述べた。WeWorkの破産申請は、近年アメリカで最も深刻な企業倒産の一つと見なされている。
今日の注目
今日、投資家はニュージーランドのインフレ予想、ドイツのCPI、フランスの貿易収支、ユーロ圏の小売売上高、米国のIPSOS主要消費者感情指数などの経済データに注目する必要がある。それ以外にも、パレスチナとイスラエルの状況、EIAエネルギー展望レポート、英国中央銀行および米連邦準備制度の幹部の発言などのリスクイベントにも重点的に注目する必要がある。