周金、中国人民銀行は、9月15日から金融機関の外貨預金準備金率(RRR)を6%から4%に引き下げると発表しました。これは、中国人民銀行による今年初の外貨預金準備金率の引き下げであり、歴史上3度目の引き下げです。
この発表後、オンショアの人民元対米ドルの為替レートは7.2360に上昇し、8月11日以来の最高水準を更新しました。オフショアの人民元対米ドルの為替レートも7.2387に上昇し、8月14日以来の最高水準を更新しました。
中国人民銀行は、この措置は金融機関が外貨資金を使用する能力を向上させるためのものだと述べています。アナリストは、準備金率の200ベーシスポイントの引き下げにより、約164億ドルの外貨が解放されると予想しています。
トレーダーとアナリストは、外貨預金準備金率の引き下げが人民元の下落圧力を緩和することはできるものの、中長期的な視野での人民元の下落傾向を逆転させることは難しいと指摘しています。中央銀行のこの措置は、必要に応じて中国が人民元の下落傾向を阻止するための強い対策を講じることを金融市場に伝える信号として捉えられています。
人民元は今年、アジアで最もパフォーマンスが悪い通貨の一つであり、中国経済の大幅な減速と中米の利子率差の拡大の背景の下、人民元対米ドルの為替レートは約5%下落しました。みずほ銀行のチーフアジア為替戦略家Ken Cheungは、中国人民銀行が新たな緩和的な金融政策を実施する中で、外貨預金準備金率の引き下げは人民元の下落圧力を緩和するのに役立つと述べています。
人民元の下落傾向に対する当局の懸念が高まる中、中国政府は人民元の為替レートを支えるための努力を強化しており、予想以上に強い為替レートの中心価格の設定、国内銀行による海外への投資の縮小、国境を越えた資金調達のマクロプルーデンシャル調整パラメータの調整などが含まれています。