市場回顧
焦点ニュース
中国市場
1. 「国家チーム」が四大銀行の株を追加購入
中国農業銀行、中国銀行、中国建設銀行、中国工商銀行は、中央ハイビー投資公司が当該行のA株を購入したと公告した。また、今後6ヶ月以内に二次市場で四大銀行の株を追加購入する予定であることも発表した。10月11日の四大銀行の終値を基に計算すると、中央ハイビー投資公司が工商銀行(4.72元)、農業銀行(3.65元)、中国銀行(3.77元)、建設銀行(6.34元)の株を購入した総額はそれぞれ約1.30億元、1.36億元、0.94億元、1.17億元、合計で約4.77億元になる。
2. 中国人民銀行が地域財政改革を着実に推進
中国人民銀行は2023年の研究業務ビデオカンファレンスを開催。会議は、2022年以降の中国人民銀行研究システムの業務を総括し、現在の経済金融状況を分析し、今後の重点研究タスクを配置した。会議では、中国人民銀行の研究部門に対し、先見的かつ基本的な重要問題の研究を深め、緑の金融と転換金融の有効な連携を実行し、地域金融改革を着実に推進し、国際経済金融交流と協力を積極的に推進することが求められた。
3. 特別再融資債を発行する省が既に9つに
内モンゴル自治区、天津市、遼寧省等の地方政府が特別再融資債の発行を計画していると発表した後、江西省もこれに加わり、存続債務の返済用として156億元の債券発行を計画していることが分かった。これにより、現在国内では合計9つの省が特別再融資債の発行を計画しており、総額は4102.32億元に達している。江西省財政庁が中国債券情報ネットに公開した関連文書によると、江西省は10月18日に総額156億元の再融資債券を発行する予定である。
海外市場
1. 米連邦準備制度理事会の会議議事録が内部対立を再び露わに
最近公開された議事録によると、9月の米連邦準備制度理事会の金融政策会議で、决策者たちは高い利率を「ある期間」維持するべきだと一致して認識しており、「慎重な行動」を利率政策に求めている。この議事録は、以前の7月の会議での議事録と比較して、一部ではあるが鳩派的な内容を含んでいる。
2. アメリカのPPIが連続3ヶ月反騰
インフレが頑固に残る中で、天然ガスの価格と預金サービスの価格の急騰により、アメリカの9月のPPIは予想を大きく上回り、11月の米連邦準備制度理事会の利上げの道筋がより不透明になった。具体的には、9月の最終需要財指数は0.9%上昇し、3ヶ月連続で上昇した。PPIの予想を上回った主な原因は、最終需要エネルギー価格が3.3%上昇したことにある。中でもガソリン指数は5.4%上昇した(下図参照)。
3. プーチン大統領が減産の継続を強く示唆
ロシアのプーチン大統領はモスクワで開催された「ロシアエネルギー週」の会議で、OPEC+の協力が続くと確信していると述べた。これは石油市場の予測可能性と最終的には人類全体の福祉にとって非常に重要である。OPEC+のメンバー国はすべての約束を守り、あらゆる挑戦に成功し対応するだろう。プーチン大統領は、世界経済に注意を払う必要があり、供給を大幅に削減しなければ、原油価格は恐らく1バレル50ドルを下回る可能性があると警告した。メディアのコメントによると、プーチン大統領はOPEC+が協調を続け、石油市場の予測可能性を確保し、世界市場供給に対する制限協定が続くことを強く示唆したと言われている。
4. アメリカは上半期の原油輸出で過去最高を記録
アメリカエネルギー情報局(EIA)が発表した報告によると、今年上半期のアメリカの原油輸出量は過去最高を更新し、平均で1日あたり399万バレルに達し、2022年上半期と比較して約20%増加した。アメリカの原油の最大の輸出先はヨーロッパで、平均で1日あたり175万バレル、主にオランダやイギリスなどの国々へ輸出されている。アジアはアメリカの原油輸出の第二の目的地で、1日あたり168万バレルで、その大部分が中国と韓国へ輸出されている。
今日の注目
今日、投資家はイギリスの8月GDP、季調後貿易収支及び産業生産、米国9月CPI及びコアCPI、初回失業保険申請件数、EIA原油在庫などの経済データに注目する必要がある。これに加えて、パレスチナとイスラエルの情勢、IEA及びOPECの月次原油市場報告、ヨーロッパ中央銀行の9月の金融政策会議の議事録、G7財務相会議などのリスクイベントにも注意が必要である。